母に落第点をつけました

昨日、母に落第点をつけてしまいました。

 

同じ札幌市内にはいるのですが、母と私は別居です。

母は札幌市内で古くて狭い公営住宅に一人で暮らしています。

 

私の実家は狭くて古い公営住宅、いわゆる団地です。

この団地に住み始めた時、私はまだ小学生でした。

 

あれから何十年も経ってしまいました。

今年のお正月も、私は実家に帰り母と過ごしたのですが、毎年行っている初詣は私だけでお参りしました。

 

毎年、母と初詣する小さな神社はその団地の近所にあり、実家から歩いて行けるところなので、母と毎年お参りするのですが、今年は感染の問題を受けて、母は自粛しました。

 

母は今年で86歳。

母以外の団地の住人の方々も、皆さんご高齢になりました。

 

私たち一家が住み始めた頃は、私と同年代の小学生の子どもたちも多く、公園は賑やかでした。

しかし、今はひっそりとしていると言っていいほど、団地の中は静かです。

 

今年、私が一人で実家近くの小さな神社にお参りに向かう途中も、誰ともすれ違いませんでした。

ここ何年かはずっとそうです。

 

団地の高齢化は深刻です。

子どもの数が減り、あの頃の歓声は聞こえてこなくなりました。

私と同年代だった子どもたちは大人になり、団地を離れたのでしょう。

 

この団地の光景に、私は日本国の縮図を感じざるを得ませんでした。

子どもの数が減り、高齢者ばかりになり、街から活力が消えていく。

日本国はこれからどこに向かうのでしょうか。

消滅一直線でしょうか。

 

さて、私の母も当然、高齢になりました。

母は今年中にはどこかの施設に入りたいと言っています。

既に準備には取り掛かっています。

 

母が施設に入れば、今住んでいる団地は退去することになります。

私の実家が消滅するという寂しさを感じます。

 

母とは、その施設のことなど定期的に連絡を取り合っています。

母の施設入所の件以外にも、私の自閉症スペクトラム障害が診断され、今後の就労をどうするのかということを母に伝えています。

 

母もスマートホンを持っているので、電話で話したりLINEでメッセージを送り合ったりしています。

 

昨日も一昨日も、母と連絡を取ったのですが、昨日はLINEにしました。

実は一昨日から母とギクシャクしていたのです。

 

昨日も書きましたが、私の自閉症スペクトラム障害は放置されてきました。

父も母も勉強不足で、私に障害があることすら疑わなかった。

私が幼い頃から聞き分けがよく、勉強する年齢になると優秀だったので、何も問題がないいい子と片付けられてきました。

 

でも、私も中学生の時点で摂食障害を発症したり、小学生の時に離人症の症状が出たことはあったので、何故その時に私の精神の問題に気付こうとしてくれなかったのか。

私はそのことについては、父にも母にも憤りを感じています。

 

その憤りを昨日は母にLINEのメッセージでぶつけました。

母の子育ては落第である。

何の躊躇いもなく、落第点をつける。

 

私はLINEのメッセージで母にそう伝えました。

既読はつきましたが、母からは何の返答も返ってきませんでした。

 

母は何を思ったのでしょう。

母の心の中まではわかりません。

 

でも、今、伝えておかなければ、今後、母が施設に入居したり、認知症にでもなれば、私の気持ちを明らかにできないままになってしまいます。

それで、昨日は母に落第点をつけました。

 

母が施設に入れば、そのまま捨てるかも知れません。

だって、母は一番大切な私の気持ちを放置してきたのですから。

 

昨日は母に落第点をつけました。