本編の前にお知らせです。
「とまとの呟き」の姉妹版・小説を書いています。
「とまと文学部」で今は「海の向こうの大阿呆」というタイトルのものを公開中です。
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よろしくお願いします
~ここから本編~
明日は病院をハシゴします。
午前中は歯医者さんに行き、午後からは大学病院に行きます。
午後から行く大学病院では、子宮頸がん後の経過観察のため検査を受けるのです。
私は10年ほど前に子宮頸がんに罹りました。
手術を受けて子宮を全摘しています。
そのおかげか今のところ再発はしていませんが、かと言って全快した訳でもありません。
子宮頸がんは定期的な検診を受けることで、早期発見・早期治療ができる癌であり、治る確率も高いです。
私の目下の目標は、全快のお墨付きを頂くことです。
未だに経過観察をしなければなりませんから、全快とは言えません。
子宮頸がんは定期検診を受けることで見つけられます。
私も毎年検診を受けていて見つけてもらえました。
ただ、すぐに癌の診断は下りませんでしたね。
子宮頸がんは癌になる前の異形成という段階でも見つけることができ、必要なら治療に踏み切ることもできる病気です。
私が定期検診で怪しいと思われた時、直ちに癌の診断は下りませんでした。
本当に癌なのか、すぐにでも治療が必要なのか、検診に通っていたクリニックの医師は丁寧に診て下さり、一年ほど毎月検査に通い状況を見守ってもらったのです。
そして一年ほど状況を診てもらい、やはり癌の診断が下りて手術をすることになりました。
不思議と恐いとは思いませんでした。
クリニックの医師もはっきり癌だと言って下さいましたし、私自身も冷静に受け止めることができました。
子宮頸がんは正常な細胞と癌の間のグレーゾーンな状況でも治療することがあります。
そのグレーゾーンの状態は”異形成”と呼ばれますが、子宮頸がんの診断が下る前の私、手術を受けた後の今の私の状況が正にこれです。
異形成→癌の診断→癌の治療→その後また異形成
このような経過をたどってきました。
手術を受けて一旦回復しても、子宮頸がんのウィルスが残っていることで、また異形成になることもあるようです。
ウィルスを除菌することは難しいらしく、あとは自分の免疫でウィルスに負けないようにするくらいしかできないようです。
しかし、異形成は治療ができます。
癌になる前、異形成で治療をする方も少なくありません。
今の私は異形成でも治療するほどではないという状況らしいんですよね。
それでも一時、治療しようかという話は出ました。
放射線治療の話も出たのですが、その後持ち直し、治療はせずに今日に至っています。
今は三ヶ月に一度検査を受けていますが、小康状態ですね。
治療は今のところ必要ないようです。
ただ、それも最新の検査結果に左右されるので、いつどうなるかはわかりません。
経過観察に通っているのは大学病院ですが、大学病院に癌の経過観察に通っていると言うと重病のように聞こえてしまいます。
全然そんなことはないのですが。
大学病院に癌の経過観察に通うことが重病なのか、それともそうではないのか。
それは自分の気持ち次第ですね。
私は大学病院に通うことで、最先端かつ最高峰の検査や治療を受けられるのであり、治療が必要になっても安心してお任せできると思うのです。
病院選びは生死を分けるとも言えます。
私の父は癌で命を落としていますが、父は最初の病院選びに失敗しました。
父が自分の意思で行くことにした病院は、語弊はありますが癌治療を安心してお任せできるような病院ではなかったのです。
その上、早期発見でもなく、このことで父は死んでしまったと言えるでしょう。
私は病院を吟味しました。
子宮がん検診のため定期的に通っていて癌を見つけてくれたクリニック、手術を受けた専門病院、再び異形成になった時にアドバイスを頂いたクリニック、そして今経過観察をしている大学病院。
何軒もの病院をその時必要なことに合わせて選んできました。
特に手術後、再び異形成になった時点でどうしたらよいか相談したクリニックで、今後の再発のリスクに備えることができる病院を勧めてもらえたのは非常に有意義なことでした。
再発してしまうと、全身のどこに出てくるかわからず、体中の検査ができて治療法の選択肢が選べるような大きな病院を勧めてもらえたのです。
そこで選んだのが今通っている大学病院でした。
ところで私は高校生の頃、医学部を目指していたこともありました。
その医学部の附属病院が、今通っている大学病院です。
私はその大学の文学部の卒業生です。
何かの巡り合わせのようなものを感じずにはいられません。
何かと縁がある大学病院で最高の治療と検査を受けられて私は幸せ者です。
明日は検査を頑張らなくては。
検査結果を聞きに行く時も頑張らなくては。
小さな積み重ねが未来を作ります。
一つ一つの検査を積み重ねて未来を切り開いていこうと思います。