本編の前にお知らせです。
「とまとの呟き」の姉妹版・小説を書いています。
新しい作品「六十年後の未来に来てみたけれど」を公開しています。
今日から第五十三話めを公開しています。
連載形式ですが、途中からでも、一話ずつでも読めますよ。
話の展開がわかりやすくなるように、主な登場人物の解説つきです。
下のバナー「とまと文学部」の文字をクリックすると、小説のページに飛べますよ。
よろしくお願いします。
tomatoma-tomato77.hatenablog.jp
~ここから本編~
さっきテレビを見ていたら保護猫の話題を放送していて、私も動物に囲まれて暮らしていた頃のことを思い出しました。
いちばん多い時で、犬を三匹、亀、ボタンインコ、イモリに囲まれて暮らしていたんですよね。
元夫と結婚している頃、動物に囲まれて暮らしていました。
賑やかでしたね。
私は子供の頃から動物が大好きです。
小学生の頃は、獣医さんになりたかったくらいです。
生き物と暮らすとエサ代がかかるのはもちろんですが、犬だと予防接種やら定期検診やら、お金も時間もかかります。
特に三匹のうち、一匹はゴールデンレトリバーの雄だったのでお金がかかりましたね。
元夫も率先して動物たちの世話をしてくれました。
私は免許はありますが、ペーパードライバーで運転ができないので、犬たちを動物病院に連れていくのは元夫の仕事でした。
毎週末は犬たちを動物病院に連れていってくれましたね。
私も動物病院について行くことはあったのですが、そこにはいろんな動物が通院してきていました。
意外と爬虫類が多かったんですよね。
我が家以外にも亀を連れてきている方がいて、エサには何を食べさせているのか、会話も弾みましたね。
そのかかりつけの動物病院にいた獣医師の先生は何人かいたのですが、どの先生も素晴らしい方でした。
特に院長先生の考え方が素晴らしかったですね。
童謡の”手のひらを太陽に”の歌詞の世界のような先生でした。
みんなみんな生きている。みんなみんな同志なのだ。
動物と人間を分けて考えるのではなく、同じ命を持つ存在としてありとあらゆる命あるものを尊んでいました。
私も元々そういう考え方に近いので、とても共感できました。
生き物の命は平等ですよね。
犬、猫はもちろん、爬虫類でも鳥でも、血が通った命なのです。
生き物には必ず寿命があるので、三匹の犬たちも順に死んでいきました。
イモリとボタンインコも死にましたし。
亀はまだ生きていそうですね。
元夫とは離婚したので、今、何か動物を飼っているかはわかりませんが、亀は生きていそうです。
亀って長寿なんですよね。
鶴は千年亀は万年ですから。
三匹の犬たちのうち、二匹は捨てられていたのを保護した犬でした。
あの時、私と元夫が気付かなかったら、あの子たちは死んでいたのかも知れません。
人間同士だけではなく人間と動物でも、出会いと別れは不思議な巡り合わせなのだなと実感していました。
捨てられていた犬を保護して動物病院に連れていくと、院長先生がこう仰いました。
「捨てられていた犬は、助けてくれた人間にこの上ない恩義を感じて懐くものです」
そうなんですよね、拾った子たちは私たちの子供同然でした。
また、あの三匹と、ボタンインコとイモリと亀に会いたいですね。