本編の前にご案内です。
この「とまとの呟き」の姉妹版で小説を書いています。
タイトルは『アンドロイドの楽園』といいます。
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tomatoma-tomato77.hatenablog.jp
今年の私は死んだ父が癌だと診断された時と同じ年齢になります。
父は50代で癌と診断され60代前半で亡くなりました。
私は今年、あの頃の父と同じ年齢になります。
振り返って思い出すと、癌だと診断された頃の父は老けていましたね。
今は私もそうですが、50代だからといって老け込んだ人はほぼいなくなりましたよね。
60代でも若々しく活躍している方はたくさんいます。
父はそうではありませんでした。
40代くらいから老けていましたね。
苦労が多かったからですね。
しかし、苦労が多くても若々しい方もいます。
父は何かにつけて諦めていたのです。
卑屈でしたね。
父は早くに自分の父親を亡くし、年が離れた兄姉に育てられた苦労人です。
それに加えて、発達障害もあったであろうと思います。
私自身が自閉症スペクトラム障害ですし、自分の父ですから幼い頃から接していればわかります。
私の父は発達障害です。
元々、気難しい性格でしたから、発達障害があることで周囲と馴染めず、苦労をしたのだと思います。
そのせいか、父は卑屈な人間でした。
自分が諦めているから、私も人生を諦めているだろうという前提で話しかけてきたり。
私はそういう人間ではないので、抵抗がありましたね。
父が自分で諦めているから私も同じように考えているという、ある意味期待のようなものを持っていたんですよね。
違います。
私は父のように諦めたり、卑屈になったり、自分がそうだから相手も同じように低空飛行であるとか、考えたこともありません。
父は傷つきたくなかったのでしょう。
周りが皆、諦め、卑屈になり、つまり、みんなで不幸になろうという発想だと信じたかったのでしょう。
甘い考えですね。
私はそんな父を反面教師としてきました。
癌に罹ってもそうですね。
癌に罹ったから人生が終わる訳ではありません。
しかし、父にとって癌の診断を受けたことは人生が変わるようなことだったようです。
それは、父自身の誤りですね。
体調不良を放置して病院に早く行かなかったことで、父は寿命を縮めました。
私は早期発見で生き延びています。
そういえば、こんなこともありましたね。
私と元夫は結婚してすぐに一戸建てを建てたのですが、その時、父は私たちが35年ローンを組んだものと勝手に考えていたのです。
違いますね。
私と元夫は25年のローンを組んだのです。
つまり、若いからお金がないだろう、35年ローンを組んで苦労するのだろうと父は勝手に思い込みたかったんでしょうね。
自分が駄目だから、相手も駄目に違いない。
こういう卑屈な考えがあるから見た目も老け込んでいましたし、癌に罹って予後が思わしくなかったのではないでしょうか。
その頃の父は本当に老けていました。
苦労があったからだとは思いますが、その苦労に負けてしまっていましたね。
今年はその頃の父と同じ年齢になる私。
全く状況は違います。
今どき、50代で老けるなんてみっともないですよ。
父はどこまでも私の反面教師なのです。