大学病院

本編の前にお知らせです。

「とまとの呟き」の姉妹版・小説を書いています。

「とまと文学部」で今は「海の向こうの大阿呆」というタイトルのものを公開中です。

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よろしくお願いします

~ここから本編~

明日は大学病院に行く日です。

先日に受けた子宮頸がん後の経過観察の検査結果を聞きに行かなければならないのです。

 

大学病院と言うと重症で深刻な病状だと思われそうですが、私は元気です。

それでも、大学病院で診るケースだと判断されたから通うことになった訳なのであって、油断はできませんね。

さあ、明日の検査結果はどうなるのでしょう?

 

ところで、子宮頸がん後の経過観察以外でも、私は何度か大学病院のお世話になってきました。

もう20年近く前の話ですが、精神疾患の治療のために精神科の閉鎖病棟に入院したり、難病とされているスティーヴンス・ジョンソン症候群に罹ったり、そして今は子宮頸がん後の経過観察のため定期的に大学病院に通っています。

 

このようないきさつがあるので、私は大学病院には詳しいです。

詳しいと言うのも変ですが、詳しいですよ。

 

大学病院の精神科、閉鎖病棟に何ヶ月間か入院するということは、なかなか経験できることではありません。

もはや入院ではなく、生活しているといった感じでした。

今はどうかわかりませんが、その閉鎖病棟では病衣を着るのではなく、自由に私服を着ていました。

私以外の他の患者さんもそうでしたね。

 

精神科の閉鎖病棟では自分の意思で自由に病棟の外に出ることはできませんが、回復してきて主治医の許可が出るようになれば病棟の外に出られます。

今でも覚えているのは、その許可をもらい病院内を自由に歩けるようになった頃、大学病院内で高校の同級生にばったり会ったことですね。

 

その同級生は医師になっていました。

如何にも医師といった服装だったのですぐにわかりましたね。

 

同級生も私が入院患者だとわかったようでした。

真冬に軽装で院内をウロウロしていましたし、当時の私は自分の意思でスキンヘッドにしていたのです。

ちょっと普通ではないですね。

私服姿、異様なスキンヘッド、それ以外のことでも医師になった同級生には私の状況が伝わったようでした。

お互い意外過ぎる再会だったのです。

 

大学病院は見学、見物のし甲斐があります。

院内が広く、馴染みのない用語が院内の案内図に載っていたりすると、好奇心を刺激されます。

入院して回復してくると院内の”散歩”が楽しみでした。

 

そうは言っても、大学病院にはお世話になりたくないですよね。

大学病院でなければ治療できないような病状には陥りたくないものです。

 

さて、明日の検査結果はどうなるのでしょう?

子宮頸がんの経過観察ですから、一番避けたいのは再発です。

今のところ体調が悪いということもなく元気そのものですが、癌はかなり進行するまで無症状のことが多いですから油断はできません。

 

とは言え初期の頃から治療を受け、大学病院で最高の水準の検査や治療を受けられているので、過度に恐れることもありません。

明日は正に運命の分かれ道ですが、すぐに死ぬこともないと思うんですよね。

 

いろいろな意味で大学病院にも慣れました。

次は解放されることを目指していきます。