本編の前にお知らせです。
「とまとの呟き」の姉妹版・小説を書いています。
新しい作品「六十年後の未来に来てみたけれど」を公開し始めました。
今は第三話まで公開しています。
話の展開がわかりやすくなるように、主な登場人物の解説つきです。
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よろしくお願いします。
tomatoma-tomato77.hatenablog.jp
~ここから本編~
今日はなんだか部屋の中の空気がひんやりします。
もう10月ですからね。
北海道は10月の下旬ともなれば雪が降ってくることがあります。
ところで今日、テレビで野球中継を見ていました。
見ようと思って見たのではなく、いつもチャンネルを合わせている局で放送していたので、なんとなく眺めていました。
離婚した元夫が野球中継が好きだったんですよね。思い出しました。
今日は日曜日ですから、仕事が休みで家でのんびりしながら野球中継を見ているのでしょうか。
元夫とは10年以上前に離婚。
別れた理由はもう忘れてしまいました。
すごく嫌いになったとか、憎み合って別れたのでないことは確かですね。
そんな感じですから、元夫と過ごした日々のことはよく思い出します。
元夫とは大学生の頃に知り合いました。
私は北海道大学の卒業生ですが、元夫は札幌の私大の出身です。
偏差値的に言うと私の方が圧倒的に上ですが、人と人が出会い関わり合っていくのに偏差値は全く関係ありません。
元夫の仕事はコンピューター開発の技術者。
障害があり、高学歴でも役立たずな私とは正反対の人です。
学歴は大したことはなくても、元夫はいわゆる”使える人間”でしたし、今もおそらくそうでしょう。
元夫は地頭がいいんですよね。
両親は教師で教育熱心な家庭に育ったこともあるでしょうが、私と付き合うようになっていろいろな話が通じる人でした。
いろいろな話をして手ごたえのある受け答えができ、しかも理解力がある。
元夫と知り合って引き込まれたのはそういうところです。
両親ともに教師で経済的にも裕福に育った元夫と、貧しい家庭に育ち突っ張ったところもある私がうまく付き合えたのは、元夫の理解力に依るところが大きいです。
こういう人だから結婚できましたね。
貧しい家庭に育った私に同情はせず、しかし理解はする。
物事に対する理解力は抜群の人でした。
私たちは夫婦別姓で事実婚でしたが、それにも大賛成してくれました。
夫婦別姓は本来は個人の生き方の問題ですが、巷の論争を見ているとなぜか国家観の話のようになっていて、別姓を選択することは体制に逆らうことであるかのような言い方をする方が一部にいますね。
元夫はそういう国家主義的な価値観に反発する人でしたから、結婚を決めた時も乗りに乗って夫婦別姓に賛成してくれました。
このような反骨精神を持つ人だから結婚できましたし、結婚生活も楽しかったです。
今日は野球中継を見ていたら、元夫のことを思い出しました。
元夫は野球が好きでした。
日曜日ですから家でのんびり野球中継を見て過ごしているのでしょうか。
元夫と暮らしていた頃、私はスポーツクラブでエアロビクスに夢中で、日曜日は元夫は休日であるにも関わらずスポーツクラブに連れ出していました。
せっかくの日曜日だからゆっくりさせてやればよかった。
今になってそう思います。
元夫、今は再婚したらしいですね。
どんな人と再婚したかはわかりませんが、日曜日にゆっくり野球中継を見ていてほしいですね。