道産子の私は、東京には冬がないと感じてしまいます。
私は以前は東京に遊びに行くこともありました。
浅草の浅草寺にいつもお参りをして、隅田川沿いを散歩したり、夜通し眠らない新宿の街をそぞろ歩いたり。
東京には冬がありません。
東京には2月頃に遊びに行ったこともあるのですが、真冬と思われるその時期においても、気温は10℃前後であり、その気温は北海道、私が住む札幌なら雪解けを迎える3月の春の入り口の気候です。
北海道出身の私にとっては、厳寒期であるはずの東京の2月すら、北海道の春の入り口のように感じられるのです。
よって、東京には冬がないとなる訳です。
東京の冬は北海道の春です。
私は今後はどうなるかわかりませんが、海外を旅するのが大好きです。
特に暑い国や地域が好きで、真夏の8月のドバイは痺れるような暑さでした。
45℃くらいまで気温が上昇するので、北海道出身の私には過酷でしたが、その過酷さを味わうのがまた楽しいんですよね。
郷に入っては郷に従えではありませんが、寒さに強い私は暑さにも順応します。
冬がない東京に順応するのも、楽しいと言えば楽しいですね。
東京に住み、その環境の中で育ってきた人々が冬の完全武装、コートを着込みマフラーを巻き、ブーツまで履いて歩いている姿を横目に、ダウンジャケットは羽織る程度で闊歩するのです。
環境の違いは、基本的に楽しめるものです。
東京に初めて行って驚いたことは、電車でどこまで行っても多くの家が建ち並び、途切れることがなかったことでした。
どこを歩いても、人で溢れているのにもビックリしましたよ。
冬はないようなものだけれども、家々や人波が途切れることはない。
若い頃は東京に憧れ、高校を卒業した時点で東京方面の大学に進学しようかという話も出たのですが、やはり北海道に残ってよかった。
前々回のタイトル「北海道天国」(3月13日の回)でも書きましたが、北海道は魅力の宝庫です。
北海道には冬があり、夏もある。
東京方面にはない、湿度が低い夏は暑さまでもが爽やかです。
冬は過酷な気候ですが、冬はそのくらい引き締まっていなければなりません。
このことから、北海道には冬らしい冬があり、独特の夏があると言えます。
皆、そうですが、生まれ育った土地に季節の味わいを感じることができます。
東京の温暖な冬は、私には冬と認識できないほど穏やかなものです。
穏やか過ぎて、冬と認識できないくらいです。
東京には冬がない。
どうしても、そう感じてしまいますね。
若い頃は東京に憧れた時期もありましたが、今は北海道から離れたくなくなりました。
冬があり夏があり、春も秋もある。
春夏秋冬の彩は、故郷に住み続けてこそ感じられるものです。
東京に遊びに行くなら、そこを飛び越えて外国に行きたいですね。
言葉も文化も歴史も大きく異なる場所に行く方が楽しめます。
何も知らない、誰も知り合いがいない、そういう土地に行く方が有意義に過ごせますし、旅する醍醐味が味わえます。
日本にはない気候を体験することもできますし、人々の暮らしぶりを垣間見るのも興味深いものです。
冬がない東京よりも、知らない気候の土地に旅することを楽しむようになりました。
また東京に遊びに行く日は来るでしょうか。
東京には冬がない。
東京の冬は北海道の春。
故郷、北海道の春を楽しむつもりで行くなら楽しめるかも知れません。